まっすぐな瞳

ドキュメンタリー宣言という番組で、現役警察官が警察組織の裏金問題を告発し、報復人事を受けながらも今年3月定年退職に至るまでのドキュメンタリーが放送されていた。
その人の名は仙波敏郎さん。

彼は、自分は犯罪はしない、と裏金のための不正領収書を書くことはなかった。
そして、このままでは警察は犯罪組織のままだ!と実名で告発。
この告発の後、机一つと旧式のワープをだけを与えられてはいるが仕事は与えられない部屋へたったひとりで異動。
この異動に関しては、裁判で報復人事と認められ、撤回。原告勝訴。
鉄道警察にもどった彼には慰謝料百万円が支払われるはずだという。(まだ支払われていない)
もちろん、25歳で巡査部長に昇格してから定年退職まで彼には昇格・出世はなかった。

この人の瞳はとてもまっすぐだった。
自分の中に、自分の物差しをちゃんと持っていて、おかしいことはおかしいと、42年間も言い続けられた人の瞳。

定年退職の日。
県警前で賑やかに送り出すセレモニーは今年だけはなかったという。
報道陣も来ていて大騒ぎになるからだろう。

それでも、仙波敏郎さんを慕う一般住民、応援した人々が抱えきれないほどの花束を持って待っていた。
彼が唯一のヒーローとなっていた。
人の心が何に動かされるのか…それを見た気がした。

まっすぐな瞳の人。
とても素敵だった。

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